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カムフラージュハウスⅡ

 

カムフラージュハウスⅡの敷地は中軽井沢・星野温泉の別荘地内にあり、敷地と周辺は野鳥の森でもあります。大木が密集し、かつ、敷地内の高低差が7mある斜面である、浅間山も望めます。

カムフラージュハウスⅡは軽井沢にありますが別荘でありません。施主は週に2日東京へ通勤し、その他はインターネットで在宅勤務をするという近未来的ライフスタイルを実践しています。

建主の要望は、外と内が一体となった開放的な場をセンスよくつくることと、環境共生的な面や、次世代の生活の仕方はどうなるのかといった、近未来においても通用するコンセプトの建築とすることでした。まずイメージしたのは大木の林立する中にひっそりと立つガラスの家の姿でした。 カムフラージュ2の建物の最大の特徴は、周りの自然にカムフラージュすることで、建物が与える異物感を最小限にすると同時に、透明感を出すための全面ガラスを、パッシブソーラーとして省エネ・省資源のための温熱環境に貢献させている点です。

まず、カムフラージュについてですが、カムフラージュは生物学上の「擬態」という形のとらえ方の一つです。この手法によって、建物が周辺の環境に溶け込み、周囲に迷惑をかけないようなひっそり感を目指しています。モチーフとして海に住む「かくれエビ」という半透明のエビを山の建物に引用しました。これは、ややもすると堅くイメージされがちな環境共生住宅に、柔らかさとアートの自由さを重ねたかったからです。つぎに、パッシブソーラーの温熱環境を考える上で特に強調したいのは、敷地にすでにある巨大な落葉高木と全面ガラスの建物を、温熱環境的にはセットとして一体でとらえている点です。屋根の上方にある葉が夏の直射日光を遮り、冬は葉が落ち温室効果で暖かい。落葉高木を建築設備の一部としてもとらえている点が重要です。

冬の夜の寒さに対しては、全フロア床暖房とすることに加えて、断熱材入りの可動間仕切りを閉めることで、ガラスの箱の中に入れ子上の重点空調域を設け対応しています。平面計画も長手方向を東西軸に合わせ、日照的に最も有利にすると同時に湾曲することで浅間山への眺望の変化を作り出しています。将来のOA機器等の増設対応として、1・2階共に、長手方向の両端に2列の配管用トレンチを設けています。立面・断面計画は共に高低差を使い、2階レベルからアクセスし、廊下スペースであるガラスの床を通るとき、上下左右全ての方向に視界が開けるように意図しました。 最後に、今回のようにすでに高木のある敷地では、高木を残すことで大いに省エネ・省資源につながりますが、さらに進めて都市や都市近郊等、もともと高木のない敷地に建築と巨大な落葉高木をセットで提案することが出来れば、今後の環境共生建築・都市をつくるうえで非常に有効な実行可能手段であるとも考えており、汎用性にも優れている点も付け加えたいと思います。

撮影協力

●映画:「ジュブナイル」2000年7月15日公開
映画「三丁目の夕日」の山崎貴監督のデビュー作
時は2000年の夏、ロボット好きの少年が超高性能ロボット「テトラ」を通して、地球の海を奪うボイド人と戦うこととなるというストーリ。大人になり結婚して2020年に住んでいるという設定の家として使用されました。
その役を務めたのは、俳優の吉岡秀隆さんと緒川たまきさんでした。

●TVドラマ:「嫉妬の香り」2001年10月12日から12月21日 テレビ朝日
原作:辻仁成 監督:佐藤嗣麻子
キャストは本上まなみさん、川原亜矢子さん、寺脇康文さん、堺雅人さん、オダギリジョーさん他
2人の女性を中心に嫉妬に翻弄される男女の関係を描いたストーリー。
建築家役の寺脇さんの軽井沢のアトリエという設定で使用されました。
その愛人役の本上さんと寺脇さんが熱演を繰り広げた舞台となりました。

●他バラエティ番組等多数

■建物名称:カムフラージュハウスⅡ(かくれエビ的パッシブソーラーハウス)
CAMOUFLAGED HOUSE Ⅱ

■所在地:長野県北佐久郡軽井沢町
Karuizawa-cho, Kitasaku-gun, Nagano

■用途:専用住宅

■設計:㈱井口浩フィフス・ワールド・アーキテクツ
HIROSHI IGUCHI + FIFTH WORLD ARCHITECTS

■施工:㈱武田工務店

■敷地面積:927.75㎡(280.6坪)

■建築面積:69・06㎡(20・9坪)

■延床面積:法定延床面積 :110.89㎡(33.5坪)
含むデッキ面積 :200.68㎡(60.7坪)

■写真:Alessio Guarino氏